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Desert of Tears / RUFFIANS
失恋船長 ★★★ (2025-04-18 00:05:41)
かつてカール・アルバートがシンガーを務めていたバンドとして知られ、ベイエリア周辺では人気があったと言われるUS産正統派メタルバンドにとっては待望のフルアルバムとなる。ここで歌うはカール脱退後にシンガーの座に着いたリッチ・ワイルド。
彼の芝居がかったパワフルヴォイスは、初期のカール・アルバートにも似た雰囲気があり、フロントマンとして、そしてUS産裏番長メタルとしては申し分ない存在感を発揮している。
交通事故でこの世を去ったカール。今作を聴くと、彼の勇姿も脳裏に浮かぶのだが、このクラシカルなアメリカンメタルをど真ん中で聴かされると、グッと胸に熱いモノがこみ上げてくる。胸熱なパワフルメタルから一転して、⑦のようなバラードを聴かされると、まさに砂漠の涙というアルバムタイトルとリンクして、余計に目頭が熱くなる。

こういうサウンドが大売れすることは無い。しかし、我々正統派メタルマニアにとっては、ここまでど真ん中の王道サウンドを聴かされると拳を振り上げずにはいられませんね。Vicious Rumorsは勿論だがArmored SaintやJag Panzerのようなガチムチのメタルが大好物なマニアにはオススメの一品ですね。

アメリカの良心とも言えるパワーメタルサウンド。JP仕込みのサウンドは光輝く80年代的メタルへのタイムスリップな空間を切り開いています。そのクラシカルなメタルに対する忠誠心の高さ、なにより揺るぎなきマインド。往年の姿を重ねても遜色のない姿に興奮を覚えますね。


クレイグ・ベアホルストとコンビを組むクリス・アッチソンによるツインギターコンビも阿吽の呼吸で聴き手を魅了。適度にハードでダイナミックなメタルサウンドを司っている。とにかく普通のメタルが聴きたい、甘口じゃないヤツが欲しい。大人が聴いても恥ずかしくないヤツ、そういう普遍的なサウンドをお探しのマニアには是非とも手に取って欲しいですね。バンド名悪党に相応しいクールでダイハードな近寄ると火傷するぜを堪能出来ます。マイトガイメタルと呼びたいですね。

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