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Persona Non Grata / EXODUS
火薬バカ一代 ★★★ (2025-04-03 00:53:17)
EXODUSが'21年にNUCLEAR BLAST RECORDSから発表した11thアルバム。先日《スティーヴ“ゼトロ”サウザ(Vo)がEXODUSから脱退。11年ぶり3度目》という甲子園出場校みたいなニュースを目にしたので、残念ながらゼトロが歌うEXODUSのアルバムはこれで打ち止めになりそうな感じ。とかいって2、3年後にしれっと復帰していも全然おかしくはないんですけどね。(なお後任にはロブ・デュークスが出戻ったそうな)
ゲイリー・ホルト(G)がSLAYERに助っ人参加したことで近年はすっかり活動ペースが落ちてしまった彼らなれど、本作に託されている音は不変。ゲイリーとリー・アルタス(G)のギター・チームが刻みまくるキャッチーかつキレキレなGリフ、リフと共にEXODUSサウンドの要を為すトム・ハンティングの躍動感溢れるリズム、そしてゼトロのヤスリ声シャウトが一体となって突き進むスラッシュ・サウンドは、7年という長らくのブランクを瞬く間に埋めてくれるだけの唯一無二の説得力を有した仕上がり。加えて、大作志向が顕著だった近作に対し、タイトに絞られた3~5分台の楽曲が本編の大半を占める今作は、かつてのゲイリーの発言「短い曲が波状攻撃を仕掛けて来るタイプの作品」を踏まえた仕上がりとなっているのも嬉しいじゃありませんか。特に飛翔感を伴ったツイン・リードGが疾走する③、パワー・メタリックとも言えそうなメロディアスなコーラス・パートが印象的な⑦は、本編において個人的にとりわけ強いインパクトを受けた名曲ですよ。
これだけのモノを聴かされると次作はもう少し短いスパンで発表して欲しくなるのが人情ですが、ゲイリーが復活SLAYERのメンバーに名を連ねている以上は難しいんでしょうかね。
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