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Blacklist Utopia / DAVID REECE
失恋船長 ★★★ (2025-02-22 08:57:36)
ACCEPTとBONFIREというドイツでは伝説のグループでシンガーの重責を勤めた男。前作同様、ここでも現代のヘヴィメタルを順当に踏襲、その姿勢はピュアそのもの、売れようが売れまいが関係ない、あるべき姿で正統性の強いサウンドを現代に轟かせている。
熱量の高い歌声と小気味の良いパワーサウンド、現代的な生っぽさもサウンドメイクに取り込み、彼が長きに渡りシーンの最前線へ活躍していたことを如実に物語っている。アルバム一枚に色んな要素を持ち込んだ、ヘヴィでダークなナンバーから快活なメロディックメタル、スピード感もそこそこに無理なく多様な音楽性を展開。これぞデヴィッド・リースと言わんばかりの歌声と楽曲が揃っている。
年齢を重ね歌声に円熟味が増した誰が言ったか、デヴィッド・カヴァデールの歌声に、ウド・ダークシュナイダーの毒素を注入したような声だと言われている現在のリース。こういき活きのいい楽曲を歌うのに適したパフォーマンスを知り尽くした男に抜かりはありません。ドラマーも今回変りましたが、問題なし、ドイツ人脈を駆使したバックメンバーの名実共に認められるプレイを従え盤石の体制を整えた。
人もボールも良く動く近代サッカーを更に推し進めたドイツサッカーの如く、目まぐるしく移り変わる華麗なるプレー、それらを楽曲に落とし込み組織的な戦術で楽曲を支配している。④みたいなダークなナンバーから爽やかなクロージングソング⑬と上手くやっているわ。このクオリティで国内盤なしとは世も末です。ますますCD離れは加速するでしょう。
でも若いこの間では、スキップしないで音楽を聴くという文化もあるので、なんとか踏ん張れるのでしょうが5年持つのかね。あの雑誌も運命も風前の灯火ですね。やはり全ベットしたのがネモフィラというのは痛い、痛すぎる。高齢者しか読まん雑誌の重荷を若い娘に背負わせて、誰も得していないぞ。
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