"NIPPON NO ROCK BAND"も終盤10曲目になりました。音像はちょいヘヴィなミディアムスローのブルージーなロックで耳心地が良いです。一方で歌詞は洋楽ロックにありがちな魔性の女に魔法をかけられたという内容。さすがの桑田もsuccubusのような女性に魅入られてはどうしようもないですか。しかし忘れてはいけません、本作は全曲TOMMY SNYDER作詞・KUWATA BAND作曲&編曲となっています。SNYDER氏が桑田のキャラを十分理解して情事、果ては浮気や不倫の歌まで作っているのでしょう。それが偏見でもいいから徹底的にやってくれて正解です、しょせん音楽の世界ですから。
BOB DYLANがBEATLESナンバーを歌ってる感じ? でなけりゃメジャー調のROLLING STOUNES風なミディアムロックが流れる当該アルバム8曲目。"You were up to nothing good"というダメ人間は例えば酔っ払いのアル中かも知れませんし、単なる怠慢なプータローか逆に犯罪行為手前の状態とか色々考えられます。しかし彼は主人公の友人であり再起・更正を願って気遣いつつ自分も頑張るよって内容。問題解決には至ってないけど友を見捨てたりしていないのが救いですかね。聴く者の立場次第でイメージが膨らむ状況の楽曲ですよ。
サイケ風なブルーズに乗せて様々な角度から性と暴力が交錯する現代社会をダイレクトに風刺しつつ"Baby, please don't do what we have done"、"Children, be good after we are gone"と次世代の子供たちに呼びかけています。この曲にも竹内まりや、終盤のシャウトには何とご子息も登場。アルバム通しで聴くなら飛ばしても良いと本人は言いますが、いやいやなかなかのもんですよ。
CARPENTERSの"Close to You"を彷彿させるピアノが主体の仄かな哀愁が懐かしい感覚で心地良いバラード。歌詞は時代の流れで変わりゆく街並を憂い哀しみを表現したものです。自身出演のフジフイルムのCMソングに起用されました。コーラスには竹内まりやが参加しています。"誰かの風の跡"と同様シングルにしても良かったと思える曲。