1980年9月に本アルバムのトラック#3.として発表、翌'81年3月シングルリリースとなった当時流行りのシティポップでありサマーソングです。'85年には歌詞を一部変えてTUBEの1stアルバム"HEART OF SUMMER"のオープニングを飾る"セイリング・ラヴ"に化けました。今聴くと流石に音像など時代を感じますが、'90年代以降大ブレイクしたオダテツ作品に何ら見劣りしませんよ。ひいては同時代のBeingを支える原点となった片鱗をも伺わせる、そんな隠れ名曲です。
1990年4月リリースの織田哲郎名義では8thシングル。前年'89年"渚のカセットVOL.3"を最後にTUBEへの楽曲提供を終了、アルバム"Candle In The Rain"とプログレバンドTOUGH BANANAを以てオダテツは音楽活動に一旦区切りを付けるつもりだったそうです。この曲の歌詞はまさにそういう一時休憩の後またやり直そうという心境を象徴しています。本作ではレコード会社も珍レーベル・PLATZに移籍、完全にひっそりと機を伺う様子ありあり。でもほぼ同時期に"おどるポンポコリン"が大ヒット、自身のあのヒット曲を経て'90年代に再び楽曲提供者として大ブレイクする予兆は着実に進行していたのでありました。そりゃ世間が彼ほどの才能を放っておく訳がありませんよね。