Nergalの声にいつにも増した怒りが感じられる曲。 詞はイギリスの文学史に名を残す詩人Swinburneの「Atalanta in Calydon」から引用されていますが、考えることをしない者をその詞の中で批判したというSwinburneと、「No Sympathy For Fools」という曲を作ったNergalは何か通じる物があったのでしょうか。でもSwinburneもまさか自分の詞がこんな風に歌われるとは思わなかったでしょうね(笑) これからもこの調子で浅ましい連中に鉄槌を落としつづけてもらいたいです。
Garmがヴォーカルとして参加した曲。 やっぱり彼のヴォーカル良すぎです。この曲では囁くように歌ってますが、ULVERの「Lost In Moment」にも匹敵するセクシーさで素晴らしいです。「sickens me」で悶絶(笑)。Ihrielの妖艶な歌声やピアノの音色の貢献もあり、とても色気のある曲になっています。
Peccatumで活躍する、IhrielことHeidi S Tveitanのプロジェクト。 アルバムは一枚しか出していませんが、GarmやIhsahnも参加しているので彼等のファンもチェックです。 それにしても、Ihriel一人でもこれだけ素晴らしい曲が作れるんだから、そこにIhsahnが加わったPeccatumって凄いプロジェクトなのでは…
音的には「Lost in reverie」の幻想的・絵画的な音の響きをそのまま継承した感じですが、この作品はEPと言う事もあってか、アルバムよりも分かりやすいメロディが多いです。また、3曲ともにIhsahnが持ち前の絶叫を轟かせるパートがあるので、PECCATUMの作品に手を出そうか迷っているブラック好きの方はこの作品をまず案内役として聴いて、それからアルバムの深遠な世界観へと踏み出すのも良いんじゃないかと思います。 この作品は割と一曲一曲が短く、コンパクトな作りになってますし。
多くの人を待たせたであろう4th。 3rdからは…6年ぶりになるのかな?私はリアルタイムで3rdを聴いたわけではないので それほどでもないですが、ファンの方は相当待ち焦がれたんじゃないでしょうか。 帯や雑誌の評論を見ると、「ポジティブなエナジーに満ちた快作」とこのアルバムを 褒め称えているものが多かったんですが、歌詞をちらっと読んだだけでも「トレント、 本当に大丈夫?」と心配になってしまいます。 特に「Getting Smaller」なんて聴いていて怖くなる程の内省的な暗さで、詞を読むだけで 雑誌のインタビューでは「ポジティブになった」と言わされてるんじゃないのかな…と、 余計な心配をしてしまいます。確かにサウンドは繊細さはそのままに、今までと比べると 随分とスッキリした印象で、「Know What You Are」「The Hand That Feeds」のような キャッチーな曲もあります。が、「All The Love In The World」や「Beside You In Time」 と言った曲はやはり今まで通りの壊れそうな、どこか頼りなげな雰囲気があります。 もちろん作品としては好きなんですが、相変わらず作った人の精神状態が心配になるアルバムですね… ちなみに歌詞カードは入っていなくて、「ウェブサイトを参照のこと」とありましたが、 こういう趣向は正直止めて欲しいかな…歌詞を印刷するの面倒だし、アートワークも無いし。