…これを聴いて私が思い知らされたのは、「(真性)デスとメロデスの違いは単にメロディの多寡によって決まるものではない」という事。「Ageless, Still I Am」なんて全体的にかなりメロディアスですが、明らかにメロデスとは雰囲気が違いますよね。メロディがメロデスのような「泣き」「哀愁」に全く向かっていかず、只管に禍々しくて邪悪。リフが意志を持って蠢いた結果、それがメロディに聴こえるような感じ。こういう恐ろしさを感じさせるリフ捌きだけでも帝王と呼ばれる資格は十分にあると思いますが、それを際立たせる他パートの構成やプロダクションのセンスもあるんだから、もう向かう所敵無しでしょう。
この曲調だと、最初のSEは老人が異常をきたして幼児退行を起こしたように思えてしまいます(笑)。ヴォーカルも老人が無理矢理搾り出しているかのような痛々しさがあって素晴らしい。天国に召される最後の時まで、恨み言と助けを求める声の入り混じった意味不明の言葉を吐き出しながらもがいてる感じ。…といっても、この曲のタイトルは日本語に訳すと「踊りませんか?(Do you want to dance?)」なので、そのイメージは私の勝手な妄想ですが(笑)