まずアルバム曲の充実振りが素晴らしい。 シングルを中心に回す日本のポップス界の構造のせいか、シングルに派手な曲、アルバムに地味目な曲を入れるアーティストも少なくないですが、このアルバムはどの曲を取ってもシングル切れそうなキャッチネスがあるのが凄いと思う。「会いたくなったら」はベッタベタな売れ線バラードだし、「さよなら涙」「ありのままのI LOVE YOU!」はなんでシングルを切らなかったのが疑問なレベルの名曲。「Sweetie」「Time to zone」辺りも如何にもCMタイアップが付きそうなキャッチーさ。
アルバムの曲を順に聴いていった時、この曲が来たときもかなり衝撃を受けましたね…JANNE DA ARCの「I’m So Happy」を思わせるような、泣き成分満載ながらも非常にポップなサビメロが素晴らし過ぎる…初出はデビューシングルのカップリングらしいですが、幾らなんでも勿体無さ過ぎ。温存してシングル切れば良かったのに…。アレンジもピアノとワウギターが歌メロのメロウさを際立てた、ポップだけど湿り気もあるもので本当に素晴らしいと思う。これは名曲です。
DEAD END=行き止まり、袋小路。 カップリングの「天変地異」は超名曲でしたが、こっちはもう一歩。「命みぢかし~」系の、パンキッシュで爽快なポップな曲なんですが、歌詞もメロも犬神にしてはウス味。歌詞はシングルだし良いんですけど、もっと「命~」クラスの突き抜けたメロが欲しい所。とはいっても、シングルらしい即効性は十二分にありますけど。