う~ん、私としては解散だったらもっと凹みそうです(笑) でも、AttilaがManiacの次くらいに好きなヴォーカリストだから何とか納得出来るのであって、どこの馬の骨ともしれない個性の無いヴォーカルが後任として入っちゃったら「いっそのこと解散して欲しい」と思うかもしれません。ファンって勝手ですね(笑) でも、Attilaに「VIEW FROM NIHIL」「A TIME TO DIE」の様な歯切れのいいヴォーカリゼーションを要求する曲は歌えるんでしょうか…それともそういう曲はライブでやらなくなったりして…なんにせよ、Attilaがヴォーカルを取るライブ盤が聴いてみたいものです。
De Mysteriis Dom Sathanas(LIMBONIC ART) 原曲よりもメロディを前面に押し出したアレンジです。 あの狂気の普通声はどう表現されるのかと思ってましたが、本人のような不安定さこそ感じられないものの、邪悪さは微塵も衰えていないの凄いです。呪文部分の迫力はちょっと足りなく感じるものの、原曲と同じ位好きかもしれません。
Life Eternal(GORGOROTH) 今作品中、何気にイチオシのカヴァー。 テンポを上げたり部分的にカットしたりで、5分足らずの演奏時間になっています。相変わらずの泥臭い邪悪音質でのブラストは充分すぎるほど迫力があります。ヴォーカルもAttilaが提示した唱法に縛られない絶叫で、実に気持ちが良いですね。このテンポだとスローパートが軽快にも聴こえてしまう(笑)
Wolf's Lair Abyss制作時のリハーサルトラック。 流石にリハーサルだけあり音質は悪いですが、ドラムやリフなどのフレーズはちゃんと聞き取れるくらいなので安心です。ただ、個人的にはWolf's~の一番の売りは明らかに殺す気満々のヴォーカルだと思うんですが、この曲はヴォーカルのミックスが悪く隣の部屋から聴こえてくるみたい。これだけはなんとかして欲しかった。リフなどかっこいい部分もあるのでWolf's~のようなミックスでやっていたら名曲になったと思われるだけに惜しいです…。
ツーバスを巧みに使用した、MAYHEMの中ではややミディアムなテンポの曲。 ですが4分くらいからのブラストが凄いです…Maniacも地声混じりのうめき系のデス声に挑戦してたりしてかなり怖い印象を受けました。特に「The black death」からは「どこから声を出してるんだろうこの人は…」って感じに(笑)
アルバムの中ではややスローパートを多く含む曲。 この曲では呪詛ボーカル以外にも呻き声でメロディを歌うところや何気にかっこいいギターソロとかも入れてきて良い曲です。歌詞は「I please my hunger on living humans(私は生きた人間を喰らい飢えを満たす)」とあるように、死んで食人屍鬼となった人のことを歌っているのでしょうか…
今までのアルバムを例に出すなら、「Chimera」が最も近い作品でしょうか。メンバーのスキルの高さが生み出す圧倒的な暴虐性と、暴力的な衝動性だけではない、高い構築性を有した、エクストリームメタルとしてごく真っ当に超高品質な作風。前作「Ordo ad Chao」ではプリミティブを変な方向に解釈したような妙な音質が賛否あった(私は駄目でした)んですが、今作は音質もちゃんと迫力があって良いです。
後は歌詞ですが…1stでブラックメタルの原風景を植え付け、2ndでおそらく第三次世界大戦及びポストウォーのコンセプトを緻密に描き、3rdではサイコな世界観を描いてきたように思うんですが…今作のワードを拾っていくと「ケムトレイル」「アセンション」「第四種接近遭遇」「Milab (軍によるアブダクション)」等、疑似科学的なモチーフが頻出。…MAYHEMってこんなバンドだったっけ?英語に堪能でない私が言うのも説得力がないですけど、正直MAYHEMにこういうガジェットを持ち込んで欲しくなかったなぁ…。「Throne of Time」で描かれるディストピア感とかは、今ひとつシリアスさに欠けるように感じてしまう。
2回目のレヴュー失礼します(笑) <ライブ音源> 一言で言うと、音質の良すぎるライブ音源、ですね。 各パートの分離がハッキリしていて、あれだけの複雑な曲(特にドラム)ながら、 何をやっているかちゃんと分かります。ただ、あまりにもカラッとし過ぎていて ギターの重低音が余り効いていない様な気がするのが少し不満です。 個人的にはMediolanum capta est位が理想ですね。 プレイの方はもう壮絶としか言い様がないですね… 1曲目のFALL OF SERAPHの普通声パート「Proclaim the fall of seraphs...」の歌い方が いつもより弱目だった為、もしかして調子悪いのかと思いましたが、全くの杞憂でした。 その直後から絶叫・絶叫・絶叫です(笑)特にTO DAIMONIONはアルバム版より 遥かにカッコイイと思います。 ちなみに、US LEGIONにはNECROLUST、EUROPIAN LEGIONにはFREEZING MOONが 収録されているので、好みで選ぶと良いと思います。 でも、正直もっと2ndから選曲して欲しかったなぁ…A TIME TO DIEが聴きたかった。 <デモ音源> テクノ調のアレンジが無くなってたり、ヴォーカルを重ねていた部分を一本にしていたり、 エコーを取り払っていたりと総じてシンプルになった印象です。 TO DAIMONIONはシンプルになった代わりにヴォーカルが少し弱めになっているので 原曲のほうが良いと思いましたが、VIEW FROM NIHIL、IN THE LIES~、CRYSTALLIZED~は こちらの方が良いかもしれません。 特にCRYSTALLIZED~のヴォーカルはカッコ良く、今作の中でもお勧めの曲です。
このアルバム、前半の「A GRAND DECLARATION OF WAR」からが「VIEW FROM NIHIL」までがPART 2で、それ以降が「IL PRINCIPE(おそらくイタリア語で「君主」などの意味。多分ですが前半が戦争の勃発とそれによる破壊、後半が荒廃した世界と再生がテーマっぽいのでその新しい世界を「統治する者」みたいな意味だと思います…違うかな)」と題されたPART 3なんですよね…
PART 1が見当たりませんが、一曲目のイントロのメロディと「WOLF'S LIAR ABYSS」のラストの曲「SYMBOLS OF BLOODSWORDS」のアウトロのメロディが似ている事から、「SYMBOLS~」もしくは「WOLF'S~」自体がPART 1に当たるんでしょうね…「血塗られた剣のシンボル」なんて、いかにも戦争の象徴として相応しそうな気がします。
前作収録の「Symbols Of Bloodswords」のラストと酷似したメロディのリフを伴い、行進曲調のリズムで進んでゆく、コンセプトアルバムの幕開けに相応しい曲。 Maniacの歯切れの良いシャープなデス声が良い感じです。およそブラックメタルに相応しくないカッチリした音質も、この曲、そしてこのアルバムのコンセプトと良く合っていて決してマイナスにならない所が素晴らしいです。
1st収録の「Cursed in Eternity」「Pagan Fears」「Freezing Moon」「Funeral Fog」「Life Eternal」の5曲のラフミックスを収録したアルバム。Season of Mistより3000枚限定でリリース。Attilaが持っていたテープをCD化したもののようです。
ただ、悪いことばかりではなく、ギターのメロディが鮮明に聴こえるミックスになっているため、1stの曲などはリフの素晴らしさをもっとダイレクトに味わう事が出来るように思います。特にラストにI AM THY LABIRYNTH~FROM THE DARK PASTというメドレーがあるんですが、この2曲のメロディがこんなにも良かった事に改めて驚きました。どちらも原曲より速いですし、ドラムは迫力があってとてもかっこいいですよ。
選曲は割とまんべんなくやっていて、他のライブ盤では聴けない「IN THE LIES WHERE UPON YOU LAY(これが一曲目って意外…でも語りがライブの始まりの宣言に思えるのでなかなか良いかも)」や「A TIME TO DIE」「CRYSTALLIZED PAIN IN DECONSTRUCTION(原曲より速くて凄い…何でEROPIAN LEGIONSに入れなかったんだろ)」が聴けたり、Maniacの歌う「BURIED BY TIME AND DUST」も聴けたりするのが嬉しいですね。
また「CARNAGE」のイントロ部分でドラムに合わせて悪魔サインを作った腕を振り上げたり、「VIEW FROM NIHIL」で「MAYHEM!MAYHEM!」とコールしたり、挙句の果てには「FREEZING MOON」でナイフを豚の頭に突き立てたり、ライブならではの演出も見所です。アングルの方もちゃんと拘っていて、Hellhammerのドラミングの様子やBlasphemerの手元、Maniacの腕に食い込む針金のアップまで見れます。 相対的に少しNecrobutcherのアップが少ない気がしますが、自分としてはかなり満足しました。
あのローマ教皇で有名な(MCでも言及してますね)、イタリアでのライブを収録したライブアルバム…っていうかそんな所でよくライブ出来たなぁ(笑) 私は何故かこのアルバムを最初聴いたとき、昼ご飯を作ってる最中だったんですがあまりの激しさに圧倒されるあまり、スパゲッティを茹でながら軽くヘドバンしてしまいました(笑) …そんな話はさておき、このアルバムではManiacが滅茶苦茶テンション高いです。流石ジャケで自分の腹部をナイフで切り裂いてるだけあります。なんか傷だらけなんですがこれって毎回やってるんでしょうか…また、「From the dark past」では前ボーカリストのAttilaがゲスト参加していて、2人で一緒に歌っているのも見逃せないポイントです。 勿論Hellhammerのドラムも凄く、「Fall of seraph」の切り返しパートではギターのメロディを見失うくらい激しく叩いてて、唖然としてしまいました。 それと、このアルバムは選曲が良いですね。 「WOLF'S LIAR ABYSS」の曲がオープニングのSE以外全曲入ってるのが堪らないです。
コンピ提供バージョンのANCIENT SKIN。 500枚限定シングルに収録されたものと同じテイクらしいですね。音はWolf's Lair Abyssのものより少し小さいですが、ややRAWで1stにも近い音象が非常にかっこいい。この時のManiacのパフォーマンスはブラックでも最も好きなヴォーカルなので、当り前だけどテイクの違うバージョンが聴けるのは凄く嬉しい。語りがWLAよりネチッこくて印象に残りますね。
注目のレーベル、Les Acteurs De L’Ombreよりの発売という事で興味を持った一枚。最初の導入部を聴いた限りでは、陰鬱なフォーク要素やスラッジめいた引き摺りリフで暗黒な世界観を演出しつつ、レーベルメイトのPARAMNESIAやTHE GREAT OLD ONES、REGARDE LES HOMME TOMBRE辺りと共通する、邪悪なアトモスフェリック・ブラックを聴かせてくれるんだろうな…と、アルバムの展開に思いを馳せていましたが…半分は当たり、半分は外れという感じですね。
個人的な印象では、KEEP OF KALESSINやANTARES PREDETOR辺りのテクニカルなメロブラを7割、RED HARVESTやVOID辺りのインダストリアルブラックを3割くらいの割合で混ぜたような、意外と他で聴けない優れたバランス感覚のアルバムだと思う。ガチガチなインダストリアルやEBMよりも、エクストリームメタル好きにはこれ位の方が入っていきやすいかもしれません。