個人的にラルクの最高傑作だと思います。 「死の灰」の荒っぽいサウンドから始まるのもセンスがいいし、「浸食」「花葬」といったホラーテイストを感じさせる曲、「Sell my Soul」のようなメロディアスな曲、「It's the end」のようなキャッチーで疾走感のある曲、「trick」のような実験作と凄くバランスの良いアルバムに仕上がっています。ただ、途中のまったりとしたインストは個人的にはいらないかなぁ… それと、楽曲の良さも然ることながらCD全体の雰囲気が良いので、通して聴いても世界観に入り込むことで冗長さを感じさせないのが良いです。
現ULVERのメンバーで、SUNN O)))のライブメンバーでもあるというDaniel O’Sullivan氏のプロジェクトかつ、ULVERの新譜をリリースしたHouse of Mythologyからのリリースという事で、ブラックやドゥーム、エクスペリメンタルメタルなどの愛好者から注目が集まっているであろう一枚。ジャケットのウサギもお洒落で可愛らしく、つい手に取りたくなってしまいます(笑)。
最近はALCESTやAMESOUERS、LANTLOS、WOLVES IN THE THRONE ROOMなど、シューゲイザー寄りのブラックが流行で、某CDショップでも特集が組まれてたりしますが…このバンドもその一派と言える音楽を演っていますね。 やはりこういう作風を演るだけあり、「儚さ」「淡さ」に特化したようなメロディセンスは極上で、聴いていてどす黒い曇天から一条の光が差してきたようなシーンを思い浮かべてしまいます。この手にしてはギターが結構重いんですが、それがキリキリと締め付けるような高音トレモロとかなり相性が良いんですよね。
正直、「Epitome of Illusions」「Moon in the Scorpio」辺りの音源を未聴の方には到底お勧めできない、マニア向けの音源だと思う。それらの音源に嵌まっていて、「In Mourning Mystique」「Black Hearts Nirvana」などの名曲を、プリブラ準拠なRAW極まりない音で聴きたいという方にのみ推薦。